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日高 昭秀
RIST News, (30), p.2 - 14, 2000/10
ART Mod2コードは、シビアアクシデント時の原子炉冷却系及び格納容器内の放射性物質の移行・沈着挙動を解析するため、リスク評価解析用として原研のソースターム解析コードTHALES-2の1モジュールとして開発されている。特徴としては、比較的短い計算時間で気体状及びエアロゾル状放射性物質の自然沈着過程や工学的安全施設による除去過程、及び主要な化学反応を機構論的に扱えること、改良したモデルがソースタームに与える影響を容易に確認できることなどが挙げられる。ART Mod2の前身であるARTコードのマニュアルが1988年に公刊されて以来、数多くのモデルが改良・追加され、種々の実験解析によるコード検証が進んだことから、1998年には最新版であるART Mod2コードがOECD/NEAデータバンクに登録された。本稿では、ART Mod2コードの開発の経緯、解析モデルの概要、コード検証解析例及び今後の課題等について紹介する。